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最近ふと気付いたことがあります。それは私自身、入札情報に関わる仕事に携わっているにも関わらず、「入札」というものが一体「いつから」、「どのような経緯で」行われるようになったのかあまり理解していないということです。 そこで今回は、入札の歴史について調べてみました。

入札は明治時代以降、始まりました。

政府が民間から物品やサービスを購入したりすることを「政府調達」と言いますが、政府として考慮しなければならないことは「公平性の確保」です。そのために、入札という方式がとられています。特定の企業に偏ることは許されません。そこが民間企業との相違です。 歴史的に見ると、「政府は公平性を保たなければならない」という考え方は明治時代以降、日本が「近代国家としての体裁を整える必要に迫られた」ことから始まりました。

では、江戸時代は?

例えばそれ以前の江戸時代は、資産将軍家のものであったり大名家のものであったりと、基本的には「私的な資産」でした。資産の使い道は「家父長の意思次第」なので、調達も公平に行われる必要はありませんでした。特定の業者を「御用商人」としてひいきしてよかったのです。

入札制度はどのように確立されてきたのか?

明治時代に入っても、「政商」といわれる特権的な商人が政府との売買に深く関わっており、やがて「財閥」へと成長していきました。 しかし、近代国家としての体裁を整えるためには、調達においても公平性が求められるようになり、1889年の会計法の制定によって、中央政府が調達を行う際には主に入札という方式で競争を行わなければならないことになりました。 その結果、新しいチャンスを生かして会社を興していった者もいました。ところが、十分な知識や経験もないまま落札して、手抜き工事を行うという業者も出てきました。 そこで、1900年に善良な業者が排除されないように指名競争入札が制度化されました。 そしてその2年後の1902年、今度は会計法を改正し、「価格を競り上げ若しくは競り下げる目的を以って連合」することを禁止する規定が加えられました。ここでの連合とは談合のことです。 さらに1906年に、会計法の重大な変更が行われました。随意契約の範囲の拡大です。この緩和によって、一般競争指名競争随意契約という現在とほぼ同様な制度が確立されたのです。

さいごに

談合や、不透明な随意契約などの問題は、100年以上前から起こっていた、非常に根深い問題であることが今回の調査でわかりました。 我々はこういった問題と向き合い、正々堂々と入札に参加している会社が、しっかりと落札できる様な入札制度になる様、働きかけていきたいと思います。 昔、歴史の授業で「歴史を勉強するのは、過去の同じ過ちを繰り返さないため」と先生が仰っていたのをふと思い出しました。