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TPP参加で入札の何が変わるのか??

野田佳彦首相が環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への交渉参加方針を表明しました。このTPP交渉への参加は、国内で参加の是非が大きく議論されています。農業関係者からは、海外から流入する安い農産物の影響を心配する声があがり、10月26日にはTPP導入に反対する農林漁業関係者が、3000人規模の集会を行いました。しかしその一方で、自動車や電機等の輸出企業からは参加を支持する声が大きく出されています。この賛成意見には中小企業も多く含まれているようです。

内容は今後話し合われますが、まずは話し合いに「参加する」ことが決まりました。もしTPPに参加した場合、実は入札への影響も避けられません。本ブログではその影響について考えてみたいと思います。

そもそもTPPって何?

TPP(環太平洋経済連携協定)はシンガポール・ニュージーランド・チリ・ブルネイで2006年に結ばれたFTA(自由貿易協定)がもとになっています。この経済協定は「P4協定」と呼ばれ、貿易の自由化レベルの高さが知られています。

ここにアメリカ・オーストラリア・ペルー・ベトナム・マレーシアが参加を表明し、アジア地域の経済圏を構築する色彩が強くなってきました。TPP参加国は、原則としては全ての品目の関税を段階的に撤廃し、活発な経済交流を深めることを目標としています。

TPPには24の作業部会が設けられ、個別のテーマごとに交渉されています。作業部会には「電子商取引」「労働基準」「金融サービス」などがあり、入札に関する分野として注目されるのは「政府調達」についての議論でしょう。では、この政府調達の話し合いはいまどうなっているか、見てみたいと思います。

TPP参加するとWTO基準が見直される可能性がある

そもそも、既に日本国内の入札マーケットへの外国企業の参入は、一定の基準をもとに認められています。この基準はWTO(世界貿易機関)の政府調達協定に基づき、一定金額以上の発注案件については官報に公示され、公共工事や物品・サービスの調達を海外企業にも開放しています。

TPPの参加国は、この基準がWTO基準から「P4協定」を基準にしたものに変わる可能性があります。もしP4基準がTPP参加国に適用された場合は、日本でも国際入札の適用基準が大きく緩和されます。特に建設コンサルの分野では、国債入札になる基準額が1/10~1/30に下がる可能性があります。こうなるとかなり大きな影響がでることも考えられます。しかしこの分野では各国の思惑も交錯するため、部分的な合意にとどまるとの指摘もあります。

その他の考えられる影響は?

基準緩和のほかにも考えられる影響があります。例えば入札手続きの煩雑化です。国際入札となれば英文での準備が必要ですが、適用される案件が多くなればその準備も大変になります。その為、公示から施工までが長期間に及ぶ可能性があります。

また、国際入札では国内外で条件の格差を廃止しなければなりません。その中で、資格ランクや評価項目についても海外企業が不利になるものは見直されるでしょう。

国内での競争が激しくなる可能性もありますが、もちろんいいこともあります。海外展開を検討している企業にとっては市場が開ける大きなチャンスになるでしょう。入札情報速報サービス(NJSS)では今もWTO案件をお届けしていますが、日本のTPP参加により、マレーシアや米国などの海外の入札案件が、国内案件と同じかそれ以上配信される日も近いかもしれません。